客先常駐SEの悩み

お客様先に常駐しているエンジニアの生きる道とは

2020年8月13日

常駐エンジニアの生きる道

今日はこの業界に興味がある方や就職活動を考えている方達に私の経験を踏まえて、この業界について説明していきたいと思います。特にエンジニアとしてお客様先に常駐するエンジニアについて話したいと思います。

システムエンジニアというと理系を出ている人しか出来ないのではないか?

プログラミングが出来ないと仕事が出来ないのではないか?

と思っている人もいるかもしれません。

でも、結論から言うと、そんなことはありません。私自身も文系出身でしたし、プログラミングの教育も受けていません。人手不足ということもあって、会社に入ってから仕事を覚える方が大多数です。もちろん、最近は小学生でもプログラミングを勉強することになったこともあり、割と身近になっている気はします。

従って、意外にIT系の会社に入るのは可能だと思います。もちろん、大手や有名企業は難しいですが、IT系の企業は多いです。中堅中小企業であれば入りやすいと思います。

 

ただ、問題は入ってからが注意です。

私が入社した当時(1996年)は、SEの定年は35歳までとか言われていました。メインフレームという汎用機中心で、C言語やCOBOLという言語が全盛の時です。仕事でもパソコンは今のように1人1台ではなく、4、5人で共通のパソコン1台を共有するような感じです。ただ、Windows95が出て1人1台パソコンが普及し始めました。

1年目の私は、1日だけ会社で研修を受け、2日目からお客様先に常駐しました。(今では考えられませんが、当時は研修もなく、いきなりお客様先に常駐するケースもあったようです。1日だけでも研修があるのはましだったと思います。)

そこは、あるオープン系の試験環境の監視業務です。試験環境なのでバグ(想定外の動きをするプログラムのことです)を仕掛けて、システムがどのような挙動をするのかを確認する仕事です。その業務は非常に簡単な仕事で、エラーになると(想定外の動きをすると)パトランプ(パトカーの屋根の上の回転する部分)が回って音が鳴ります。だから、誰でも気づくことが出来ます。気づいたら、所定の連絡先に電話をかけるという仕事です。これを24時間365日監視すると言う仕事でした。これは「ラッキー」と思いました。なぜなら、日勤なら8時間、夜勤なら16時間いるだけでお金をもらえるからです。その当時のお給料は20万円〜25万円前後はいただきました。夜勤手当もあったからです。特に難しい仕事はありませんでした。唯一大変だったのは、夜間の2時、3時頃にエラーになった時に電話連絡することが気が引けたことです。

このように半年くらいは順調に仕事をしましたが、段々と不安を感じました。

なぜなら、この仕事をこのまま続けるのは将来性はあるのだろうか?と疑問を感じたからです。

これを続けても、上手くなるのは電話対応だけです(笑)。しかも、試験環境です。いつ無くなるのかは分からないですよね。

そこで、会社に「別の仕事はないですか?」と相談して、半年後に新しい現場に異動しました。

従って、1年目の職場は1年間いました。これが長すぎると思う方もいるし、これが短すぎると思う方もいます。相談して半年間も待てないと思う方もいます。私の場合は待てましたが、待てない方は会社の上長に相談すればいいと思います。何度か相談しても返事が曖昧だったり、引き伸ばされているだけであれば、会社の管理職以上の方に直談判するなり、会社を辞めると言う判断もあると思います。

でも会社側の視点で考えてみると・・・

私も営業経験や管理職を経験したので分かるのですが、私のような全くの未経験者の場合、誰でも出来る業務を会社の方では割り振るしかありません。だから、そのために先輩から手取り足取り教えてもらうということは難しいです。

お客様先に常駐するエンジニアは、同じ会社のエンジニアは自分だけと言うこともありえます。

最近は新入社員1人だけでお客様先に常駐するということはほとんどなくなりましたが、私が新人の頃はザラにあったと思います。ですから、孤立感を持つことがあります。同じ会社の方に相談できる機会が少ないと思います。その時は、私自身はお客様先の仕事が終わり次第、自分の会社の本社に帰って、世間話をしたり、喫煙したりして、何となく交流を深めていた気がします。最近はコロナで直接人と交流する機会は少なくなったと思いますが、便利なツールもあるし、電話だけでもいいから何かあったら社内の人でも、社外の人でも業界を知っている相談できる相手を作っておくといいかもしれません。

結論、お客様先に常駐するエンジニアの将来は自分自身が握っていると思います。自分自身で判断して進んでいきましょう。

 

 

 

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