今年は、コロナの影響で内定式を中止している企業や延期している企業が多いそうです。
内定式がないと会社に行く機会もないので、不安に感じますよね?
特にコロナの影響で業績が落ちている企業は内定取り消しがあるかもしれません。
私の周囲のIT企業では、特にそのような話はありません。
IT業界は、今のところ、コロナで大きなダメージを受けている企業は少ない気がします。
ただ、内定式をオンラインで実施したり、延期はしている企業はあります。
今回は、IT業界の中小企業の内定をもらった学生から素朴な疑問や質問について、お答えします。
・内定式もオンラインでできるの?
・内定辞退っていつまでに言えばいいの?
・内定式の服装は?
・内定者懇親会って参加したほうがいいの?
・入社までのスケジュールは?
このような内定に関する素朴な質問について企業の目線でお答えします。
本日は下記についてまとめています。
ポイント
1.内定式では会社のここを見ろ!
2.内定辞退の注意点
3.内定者懇親会には参加したほうがいい?
4.入社までのスケジュール
5.企業はオンライン内定式が不安です。その理由とは?
業界経験は24年間。現場管理者、採用基準も作成するなど、採用責任者も経験した僕が解説します。
1.内定式ではここを見ろ
面接では、緊張しっぱなしだから、余裕がなかったと思うので、ぜひ、内定式に出席する場合は、その会社を観察しましょう。
本当にその会社でいいか、もう一度冷静な目で見てみましょう。
よくあるのが、就活中は一生懸命で、とにかく内定をもらおうと必死になるのですが、時間が経つと「本当にこの会社でいいのだろうか」と悩む学生は結構いますので。
・社長や役員の言動を見ましょう
もし、社長や役員が話していれば、その話し方や内容、態度を確認してください。
最終面接等で社長や役員と会ってはいても、社長や役員の話よりも、自分の面接で一杯一杯だったと思います。
そこで、内定式はじっくり社長や役員の話を聞きましょう。
特に話し方や態度など。
話し方や態度が横柄ではないか。
中小企業は、よくも悪くも社長の影響は大きいです。
例えば、ワンマン企業によくあるケースですが、社長にセクハラやパワハラの言動がある場合、役員や社員にも同じような言動をしている可能性があります。
今まで人事担当者としか会っていない場合は特に要注意です。
内定式では、企業の様子を注意深く観察しましょう。
・社員が働いている職場環境を見ましょう
IT業界あるあるですが、社員が実際に事務所で働いていないケースがあります。
つまり、社員が客先常駐している場合です。
会社説明会や、面接でちゃんと企業から説明を受けていますか。
どれくらいの社員が客先常駐しているのか?割合は?
新入社員は、いきなり客先常駐なのか?
などなど。
社員の職場環境を見れば一発で分かりますので。
私自身の経験でも、自分が客先常駐することが分かったのは、入社して初めて知りました。
やっぱり面接で受かることしか考えていなかったので、自分のことで精一杯でしたね。
もしかしたら会社から説明があったかもしれませんが、私の場合は覚えておりませんでした。
本来であれば、会社説明会等で確認しておきたい点ですが、もし確認していない場合、内定式で確認しましょう。
2.内定辞退の注意点
それでは、内定者が内定式で会社の実態を把握した後に内定辞退してもいいのでしょうか。
結論から言うと、「内定辞退OK」です。
なぜなら、この時期は入社していないからです。仮契約みたいなものです。
従って、どうしても会社に対して不安、心配であるならば、早めに内定辞退を企業に連絡してください。
電話でもメールでもどちらでもいいです。
企業としても、内定辞退を年明けの3月頃に言われるよりはマシだからです。
まだ10月頃であれば、企業としても時期的に採用活動をやり直すことができるからです。
また、学生本人としても早めに就活を再開したほうがいいでしょう。
体育会系の学生や研究のため遅れて就活した理系の学生は、この時期も就活しています。
ちなみに、突然連絡が取れなくなるパターン(内定バックレ)はやめたほうがいいです。
それは大学にも迷惑がかかるからです。つまり、企業の担当者からすると、大学の印象が悪くなり、来年以降の採用活動に影響することもあります。
来年以降の大学の後輩のためにも、ちゃんと企業に伝えましょう。
また、同じ業界で働くのであれば、尚更です。なぜなら、この業界は狭いので、内定をバックレした学生の情報は、IT業界の人事担当者同士で情報が回る可能性もあるからです。
そして、内定辞退時に事前に整理しておきたいことは、内定辞退の理由です。
おそらく人事担当者からは、内定辞退の理由を聞かれると思います。
なぜ内定辞退したのか?
これに対しても正直に答えてもらえればと思います。
人事担当者がそれを聞く理由としては、自社に何が足りないのか?今後の改善点はないのか?を聞きたいからです。
例えば、他の会社に決めたのであれば、社名までは言う必要はありませんが、魅力的な点や惹かれた点を説明すればいいと思います。
3.内定者懇親会には参加したほうがいい?
可能な限り参加したほうがいいと思います。
内定者懇親会の内容は、以下の通りです。
・職場見学
・先輩社員の交流
・グループワーク
大抵、内定者懇親会は、内定式の前に行う企業が多いと思います。
実質的に内定が決まるのが、4月〜6月です。
内定式が10月です。
ちょっと時間が空きますよね?
だから、内定式前に懇親会という名目で内定者を集めます。
つまり、懇親会の目的は内定辞退防止です。
それならば、学生からすると懇親会に出なくてもいいと考えるかもしれませんが、実は、内定式よりも前にその会社の実態を掴むためにも参加した方がいいと思います。
先ほどの内定式と同様に、内定者懇親会は、職場見学ができたり、先輩社員との交流することで、会社の実態や社員の本音が聞けるからです。
先輩社員は大抵20代の社員だから、学生に近い目線でぽろっと本音が聞けます。
また、食事会として開催する会社もあるので、余計本音が出ます。
だから、内定式より前に内定者懇親会があれば参加した方がいいと思います。
4.入社までのスケジュール
それでは、当社が計画していた入社までのスケジュールは、ざっくり下記の通りです。
4月〜7月:学生に内定通知
8月前後:内定者懇親会
10月:内定式
1月:内定者研修(1回)
2月:内定者研修(1回)
3月:内定者研修(数回)
4月:入社式
上記スケジュールで進めてはいましたが、年明けの1月以降も採用活動を継続していました。
色々な事情がある学生は、この時期も活動しているからです。
5.企業はオンライン内定式が不安です。その理由とは?
次に内定式の内容について紹介します。大体、他の企業も同じようなことをしています。
・内定証書の授与
・社長、役員の挨拶
・自己紹介
・職場見学
・入社までのスケジュール説明
場合によっては、先輩社員の交流や研修、食事会をするところもあります。
大抵の企業は内定式を実施していますが、大体同じ内容だと思います。
しかも、今年はコロナの影響でオンラインで実施している企業も多いです。
実際に、内定式の内容はオンラインで可能です。
でも、ぶっちゃけると、企業側はオンラインの内定式は不安でたまりません。。。
それは、そもそも内定式の目的を考えれば分かります。
なぜ内定式をやっていると思いますか?
内定式は大きな2つの目的があるのです。
1つめは、複数社内定をもらっている学生の入社意思の最終確認です。
企業にとってみれば、複数内定している学生がいると本当に来てくれるのか不安です。
だから、内定式までに入社意思を確認したいのです。
もし、入社しないのであれば、就職活動を続ける必要が出てくるからです。
ここは企業によって異なるのですが、新卒の目標数に達するまで採用活動する企業と、ある時期まで採用活動する企業があります。
もし、前者の企業だと目標人数に達しない場合、採用活動を続ける必要が出ます。
だから、入社意思をなるべく早めに確認したいと考えております。そのためには、内定式というのは一つの区切りになるのです。
2つめは、内定辞退防止のためです。
これは、内定式で社長や役員と接する機会を作って会社に入社意識を高めてもらったり、同期になる学生と横の繋がりを構築する機会を設ける事ができます。
このように、内定式は、その会社に入るための動機付けを強めるために実施するわけです。
だから、形式上はオンラインで可能ですが、関係性を深めることは相当難しいからです。
最近は、大学側からも、学業を優先させたいから内定式や内定者研修をなるべく控えてほしいと言われているので、企業側としても試行錯誤しながら対応しています。
特に今年はコロナの影響で、研修等もオンライン化しています。
新入社員も、入社して半年間はオンラインで研修を受け、働いている実感はないと話しています。
この傾向は来年以降も続きそうです。
IT業界は、ある程度自宅でも仕事ができるからです。
だから地方の学生にとってはチャンス到来ですね。
今までは、地理的な面で都内に行くだけでコストがかかったり、引っ越し等の住まいも考えないといけないので、不利な就職活動を強いられていたかもしれませんが、今後は変わってくると思います。
オンライン化をうまく活用すれば、企業側も求職者側も、意外とチャンス到来かもしれません。
いかがでしょうか。
今回は、内定後の不安を解消するために、スケジュールや内定式の情報をご説明しました。
ぜひ、後悔しない就活をしてください!