客先常駐SEの悩み

【現役SEが解説】SEがきついと言われている本当の理由

2020年9月13日

ストレス

学生
システムエンジニア って本当にきついの?よくシステムエンジニア ってブラックて聞くけど

残業や休日出勤はあるの?

お給料は安いの?

有給休暇はあるの?

納期がきついの?

こういった疑問に答えます。

ポイント

✔︎本記事の内容
1.システムエンジニアがきついと言われている本当の理由
(1)産業別の月労働時間数で比較しよう
(2)産業別の有給休暇取得日数で比較しよう
(3)産業別の月額給与で比較しよう

2.幸せなシステムエンジニア生活を送るためには
(1)ストレス解消する術を持つこと
(2)選択肢を持つこと(超重要)

24年間システムエンジニアや営業、人事、採用を担当していた僕が解説します。
24年間働いている中で、病気にもなりました。遷延性抑うつ反応という、うつ病の手前までの病気になりました。
今は何とか回復しシステムエンジニアとして働いています。
こういった僕が解説していきます。

1.システムエンジニアがきついと言われている本当の理由

最初にネタバレになりますが、システムエンジニアは「きつい」と言われています。なぜなら、一定のストレスがかかる仕事だからです。ただ、人によってきついと感じる基準はバラバラです。今回はシステムエンジニアにどのようなストレスがかかるかを説明したいと思います。

まず、システムエンジニアがきついと言われている理由の前に、システムエンジニアも多数いる情報処理サービス業界について基本情報を数値で説明します。
その後に、システムエンジニア がきついと言われている本当の理由について考察したいと思います。

基本情報は、6Kと言われている「きつい」「危険」「汚い」「給料安い」「休暇が少ない」「カッコ悪い」の中で1番気になる「働く時間」「有給休暇」「給料」の数値から説明します。
比較できるように他業界の数値も参考までに見たいと思います。

(1)産業別の月労働時間数で比較しよう

厚生労働省が産業別の月間実労働時間数(休憩を抜いている労働時間のトータル)を報告しています。その報告値をもとに労働時間が少ない順にまとめました。平成30年の月の平均時間です。

順位 産業 月間実労働時間
1位 宿泊業、飲食サービス業 103.8時間
2位 教育、学習支援業 127.1時間
3位 生活関連サービス業、娯楽業 128.7時間
4位 卸売業、小売業 135.5時間
5位 医療、福祉 139.3時間
6位 サービス業(他に分類されないもの) 141.1時間
7位 金融業、保険業 147.7時間
8位 不動産業、物品賃貸業 148.2時間
9位 複合サービス事業 152.6時間
10位 情報通信業 156.3時間
11位 学術研究 156.5時間
12位 電気・ガス・熱供給・水道業 156.6時間
13位 鉱業、採石業、砂利採取業 163.3時間
14位 製造業 164.3時間
15位 運輸業、郵便業 168.0時間
16位 建設業 171.6時間

システムエンジニアは情報通信業に該当するので10位ですね。

(2)産業別の有給休暇取得日数で比較しよう

次に厚生労働省が産業別の年次有給休暇の1人平均取得日数を報告しています。その報告値をもとにトップ10をまとめました。(平成30年の年間の取得日数)

順位 産業 有給休暇取得日数
1位 電気・ガス・熱供給・水道業 14.2日
2位 複合サービス事業 13.0日
3位 鉱業、採石業、砂利採取業 11.6日
4位 情報通信業 11.5日
5位 金融保険業 11.2日
6位 製造業 11.0日
7位 学術研究 10.1日
8位 サービス業(他に分類されないもの) 9.5日
9位 運輸業、郵便業 9.3日
10位 医療、福祉 8.9日
11位 不動産業、物品賃貸業 8.6日
12位 教育、学習支援業 8.0日
13位 建設業 7.0日
14位 生活関連サービス業、娯楽業 6.7日
15位 卸売業、小売業 6.5日
16位 宿泊業、飲食サービス業 5.2日

システムエンジニアの情報通信業は4位です。

(3)産業別の月額給与で比較しよう

次に厚生労働省が産業別の1ヶ月の平均給与(所得税や社会保険料等引かれる前の額面額)を報告しています。(平成30年)

順位 産業 月給与
1位 電気・ガス・熱供給・水道業 565,500円
2位 情報通信業 513,800円
3位 金融業、保険業 501,300円
4位 学術研究 492,200円
5位 建設業 434,500円
6位 教育、学習支援業 411,400円
7位 鉱業、採石業、砂利採取業 400,300円
8位 製造業 400,290円
9位 複合サービス業 385,500円
10位 不動産業、物品賃貸業 376,100円
11位 運輸業、郵便業 357,000円
12位 医療、福祉 323,300円
13位 卸売業、小売業 294,800円
14位 サービス業(他に分類されないもの) 249,300円
15位 生活関連サービス業、娯楽業 214,200円
16位 宿泊業、飲食サービス業 144,300円

システムエンジニアの情報通信業は2位です。

(1)〜(3)を見ていかがでしょうか。

システムエンジニアの情報通信業は、確かに労働時間数は他の業界よりも多いですが、別に突出しているとは思いません。
その分給料も多いです。有給休暇は比較的取得できていると思います。単純に数値を見ているだけでは特別、情報通信業がきついとは言えません。

それでもシステムエンジニアはきついと言われている理由を検証していきます。

(4)システムエンジニアがきついと言われている本当の理由

理由①一定のストレスがかかる仕事だから

理由②ストレスを溜めてしまうから

理由③不規則な勤務もあるから

理由①一定のストレスがかかる仕事だから

システムエンジニアはシステムの専門家として、技術者としての知見をもってお客様の問題や要望をITによって解決します。それも期限や限られた予算の中で責任を持って対応します。逆にストレスがかからない方が問題です。
それはシステムエンジニアだけでなく、学校の先生や医師、全ての技術者は専門的・技術的職業従事者に該当し、一定のストレスがかかる職種に挙げられています。(厚生労働省の「労働経済動向調査」より)私自身も経験していますが、限られた人員の中で対応せざるを得ない場合は、どうしてもシステムエンジニアのマンパワーに頼らないといけない時があるからです。

理由②ストレスを溜めてしまうから

まず、システムエンジニアは一定のストレスがかかる仕事であるとの前提に立って考えます。(大抵の仕事はそうだと思いますが)
私は多少のストレスは必要と考えますが、溜め込んで自分で処理できなくなると問題になると考えています。
特にシステムエンジニアの方は、パソコン作業も多いので人に相談することも出来ずに孤独な仕事環境になることもあります。
特にお客様先に常駐する場合は、自社の社員がいない場合もあるので、相談できる環境がないことがあります。

理由③不規則な勤務もあるから

システムエンジニアは、不規則な勤務時間もあり得ます。
例えば、トラブルが発生した場合や納品前には、夜中や土日に対応することもあります。
計画的に対応できればいいのですが、突然呼び出されることもあります。
不規則な生活になり、それが続くと不眠症に繋がります。
そうなると、精神的に追い込まれることもあります。
この辺りは、先ほどの厚生労働省の数値には現れないところですね。

それでは、どうすれば幸せなシステムエンジニア生活が送れるのでしょうか。

2.幸せなシステムエンジニア生活を送るためには

ポイント

(1)ストレス解消する術を持つこと
(2)選択肢を持つこと(超重要)

私が考えるに、①お給料、②労働時間、③有給休暇 の労働条件が問題ないことが、まずは大前提です。
満足するまでは言えなくても、問題はないというレベルでいいと思います。
①、②、③の条件が悪くなければ、ある程度割り切れますし、精神的に追い込まれることが少ないからです。
特に②の長時間労働や不規則な労働時間が長く続けば続くほど、精神的に疲弊するので、気をつけてください。

その上で、いかにストレスと向き合うかが大事になると思います。
ストレスをいかに解消させるか、自分なりの対処方法が必要になります。

(1)ストレス解消する術を持つこと

人によっては、寝ることだったり、運動することだったり、食べることだったり、友達と話すことだったりしますが、要はなんでもいいです。
自分でストレスとうまく付き合えばいいです。自分なりのストレス解消方法を見つけてください。
私の場合は、満喫で昔の漫画を朝から晩まで見ることや、一人カラオケでした。

(2)選択肢を持つこと(超重要)

これは、自分に選択肢があることを言います。

具体的に言うと、AにするかBにするかは自分で決められることを意味します。

それが自立するということだと思います。

私も2年前にうつ病の一歩手前までなったことがあります。その時は本当に追い込まれて選択肢がなくなった時です。

管理職として仕事をしていた時期ですが、自分自身の夢もなく、ただ何となく働き、最後までこの会社にいるんだろうな〜と漠然に考えていた時です。

つまり、自分で自分の人生を選択できなくなると、手詰まりになり、爆発するんだと思います。

今は全てを手放し、色々な選択肢を持つことが出来たので幸せです。

 

 

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