今回は文系の方や未経験者からよく聞かれる質問に答えていきたいと思います。
・IT業界はどんな仕事や職種があるの?
・プログラミングが出来ないと無理かな?
・プログラミングをやってみたけど、自分には適性がなさそう。IT業界を諦めた方がいいの?
こういった疑問に答えます。
ポイント
✔︎本記事の内容
1.プログラミングが必要ないIT業界の職種一覧をまとめました。
2.プログラミング知識ゼロでもOKな理由
この記事を書いている僕は、今も現役のシステムエンジニアで24年間IT業界におります。
ちなみにプログラミングは一切していません。
こういった僕が解説していきます。
1.プログラミングが出来なくてもIT業界で働ける職種一覧をまとめました。
まずは、IT業界の職種を大きく11職種にまとめて、仕事でプログラミングが必要か不要かを明記しています。(参照元:ITスキル標準)
項番 | 職種 | プログラミング |
(1) | マーケティング | 不要 |
(2) | セールス | 不要 |
(3) | コンサルタント | 不要 |
(4) | ITアーキテクト | 不要 |
(5) | プロジェクトマネジメント | 不要 |
(6) | ITスペシャリスト | 1部必要 |
(7) | アプリケーションスペシャリスト | 必要 |
(8) | ソフトウェアデベロップメント | 必要 |
(9) | カスタマサービス | 不要 |
(10) | ITサービスマネジメント | 不要 |
(11) | エデュケーション | 1部必要 |
次にそれぞれの職種の概要を説明します。簡単に噛み砕いて説明します。
(1)マーケティング
顧客のニーズや需要を予測、分析し商品やサービスを販売するための仕組みを作る仕事です。セールスと密接に関連します。
(2)セールス
顧客に商品やサービスを販売し成約する仕事です。いわゆる営業と言われる職種です。マーケティングと密接に関連します。
(3)コンサルタント
顧客の問題を定義し、解決策を提案し実行まで落とし込む仕事です。
(4)ITアーキテクト
顧客の問題をITで解決するために企画、提案、実行計画を策定する仕事です。
(5)プロジェクトマネジメント
ITで解決するためにプロジェクトを立ち上げ、開発から運用まで実現に向けて工程管理していく仕事です。
(6)ITスペシャリスト
IT分野(ハードウェア、ソフトウェア)の専門的な技術、知見を保有し、顧客に提案、構築、導入支援する仕事です。
(7)アプリケーションスペシャリスト
業務アプリケーションの設計、製造、テストをする仕事です。(お客様の要望を元にアプリケーションを開発します)
(8)ソフトウェアデベロップメント
基本ソフト(OS)やミドルウェア(データベースソフト)を含むソフトウェアの技術支援をする仕事です。(汎用的なソフトウェアの専門家です)
(9)カスタマサービス
IT分野(ハードウェア、ソフトウェア)の専門的な技術、知見を保有し、IT導入後の顧客のトラブル、カスタマイズ、要望に対応をする仕事です。
(10)ITサービスマネジメント
顧客とサービスの品質条件(SLA)を合意する。そのSLAに基づきシステムの全体の安定稼働に努めて計画、実行、改善する。
(11)エデュケーション
担当分野のスキルアップを目的とした研修計画、人材育成、研修の講師を担当する仕事です。
実際の現場では、上記役割分担が個人個人で明確になっているわけではありません。何となく部署として定義されている感じです。
例えば、(1)〜(4)の部分を企画部や○○戦略部と言ったりしています。
(5)〜(8)が開発部と言われています。
(9)〜(10)が運用、保守を担当するので運用部と言われます。
(11)だけ少し特殊です。人事等の部署の仕事になると思います。
上記の中で、プログラミング必須な職種は(7)、(8)と(6)、(11)の1部です。
それ以外の職種はプログラミングスキルを必要としません。
従って、プログラミングが出来なくてもIT業界で働くことは可能です。
プログラミング=IT業界と考えている学生や一般の人が多いのですが、実際はプログラミングをしている人はごく1部なんです。
それでは、次にプログラミング知識ゼロでもOKな理由を自分なりの経験を踏まえてご説明します。
2.プログラミング知識ゼロでもOKな理由
プログラミング知識ゼロでもOKです。その理由は3つあります。
理由① 上記の通り、プログラミングをしない職種が多いからです。
理由② プログラミングは得意な人に任せればいいからです。
極端なことを言えばプログラミングが苦手の場合、得意な人に任せればいいです。
プログラミングを専門にしている、プログラマーにお願いすればいいのです。
だからプログラミングが得意な人を知っておけばいいわけです。
また、オフショア開発という言葉を知っていますか?
海外のプログラム専門会社に開発を依頼することをオフショア開発と言います。
日本にはプログラマが不足していることと、海外の方が賃金が安いから開発を依頼しているのです。
2013年の情報では、約3割の会社は、海外にプログラミング業務を任せています。
「プログラミング」はあくまでも「手段」であり、「目的」ではありません。工程の一部です。「餅は餅屋に任せろ」という格言があります。
専門家にお願いすればいいという考え方も「アリ」ではないでしょうか。
理由③ 将来的にプログラミングスキルが不要になる可能性があるから
これは結構昔からある話なのですが、あくまでも可能性の話です。
1つはコーディングを自動生成するツールがあります。そのツールを使えば、機械的にコードが出力されるため、わざわざ人の手でコーディングする手間がは省けます。
もう1つはプログラミング行為が不要になるという可能性です。コーディングといった開発方法を取らずに、ツールを使ってアプリケーションを開発する「ノーコード」という開発方法です。これが本格的に実現できればプログラミングが不要になります。
そう考える方もいらっしゃいますよね。
もちろんプログラミングが出来れば仕事の選択肢が増えますので、この業界を目指すのであればプログラミングが出来るに越したことはありません。
ただ、一方でプログラミングが苦手だったり適性がないと感じている方も多いです。
実際に私もそうです。私の場合は、プログラミングをする仕事の機会がありませんでした。おそらく、職場の上司に適性がないと判断されたのでしょう。でもお陰様でプログラミングをしなくても何とかこの業界で24年働いています。
それはプログラミング以外に得意分野を作ることが出来たからです。
何でもいいので自分なりの武器を持てばこの業界で生き残り、報酬をもらうことが出来ます。
私は主に(2)、(6)、(9)、(10)、(11)で仕事をしてきました。
プログラミングをしていないという多少の引け目は感じながら別のスキルを習得して生き延びました。
従って、プログラミングが出来なくても諦めずに是非、自分の武器を作って磨いてください。そうすれば、自信を持ってIT業界で仕事をすることが出来ます!