オーイエスです。
本日は退職後の手続きについて、纏めてご説明します。
退職前の手続きは沢山のサイトで書かれていますが、退職後の手続きは意外と少ない気がします。
ちなみに、退職前の手続きについては、前回のブログ(客先常駐SEは転職先が決まっていなくても退職OKな理由)をご覧ください。
退職までは、バタバタ忙しくしますが、退職後は家でぼーっとしている方もいます。
でも、退職後に期限までに手続きしないと、色々と損をするケースがあるので気をつけましょう。
初めての退職の時には、何をしていいのか心配ですよね。
そこで、退職後の事務処理についてご説明しますね。
ポイント
その1 客先常駐SEが退職後の手続きにおける注意点をまとめました
その2 健康保険の切り替えについて
その3 失業手当の申請について
その4 年金保険の申請について
その5 確定拠出年金の移換について
その6 税金について
その7 上記事務処理以外にしたこと
私自身も2020年9月末に退職したので、私自身の経験も踏まえて話したいと思います。
解説する僕は、客先常駐SE企業の管理職として約24年間勤務していました。現在は退職してフリーになっています。
その1 客先常駐SEが退職後の手続きにおける注意点をまとめました
もし会社を退職し、一旦無職になる場合に何をすべきなのかをまとめました。
まず、忘れずに以下の手続きを行います。
以下の順番で対応しましょう。
メモ
・健康保険の切り替え(要注意)
・失業手当の申請(要注意)
・年金保険の申請(要注意)
・確定拠出年金の移換
・税金の申請
特に注意すべきは、健康保険、失業手当、年金保険です。
まずは、健康保険から説明します。
その2 健康保険の切り替え
まず、退職するときに会社に健康保険証を返します。
だから、退職直後は、健康保険証が手元にありません。
退職直後に、病院に行った場合は、医療費は全額自己負担になります。
そこで退職後に、次の会社に入社するまでに期間がある場合は、健康保険の切り替え手続きが必要です。
もし、健康保険の切り替えをしなければ、医療費が通常3割自己負担のところ、全額自己負担になります。
これは結構リスクです。
もし、手術なんかするのであれば、かなり高額になります。
また、高額療養費の減額も受けられないので、忘れずに健康保険の切り替えをしてください。
次に、健康保険の切り替えですが、3つのパターンがあります。
メモ
①今までの健康保険を任意継続する
②国民健康保険に加入する
③家族の扶養に入る
まず、③の家族の扶養に入れることが可能であれば、健康保険料を支払う必要はありません。
だから、③を一旦扶養に入るための条件を確認し、検討しましょう。
次に、①か②のどちらにするか
これは年齢や市区町村、今までの年収によって変わりますが、一般的には①の任意継続の方がお得になるそうです。
計算できるサイトがあるので計算してみてください。
私の場合は、①だと34,980円、②だと44,246円を月々支払う計算になりました。
約1万円違うので、結構大きな金額です。
ここで1番注意することは、
①の任意継続の場合は、退職後20日以内に手続きをすることです。
もし、期限をすぎた場合は、②の国民健康保険の手続きを行うことになるので注意してくださいね。
手続きは全国健康保険協会の所属の都道府県支部で申請書をダウンロードして、郵送で申請書を提出します。
そうすると、振込用紙をもらえるので、毎月振込をすることになります。
私の場合は、都度振込するのは面倒なので、銀行口座振替にしました。
それにしても、任意継続でも月々34,980円なので、かなり痛いです。
会社員の場合は会社と折半だったので、月々17,000円だったんですがね。。。
その3 失業手当の申請について
失業手当は働く意志はあるのに失業状態にある人が受給できる手当のことです。
自己都合退職の場合、失業保険の給付日数は90〜150日(勤続年数によって変わります)で、申請してから受給までに最短でも2カ月と7日かかります。
手続きに必要な離職票は退職後10日以内に交付されるので、郵送され次第できるだけ早く手続きをするようにしましょう。
最寄りのハローワークに行き求職票に記入し、離職票と共に提出します。
最近のハローワークは混雑しており、完全に三密状態なので気をつけてください。
注意点は、失業手当の受給期限は退職日から1年間だけです。
1年たつと給付日数が残っていてももらえなくなるので、申請が遅くなると満額受給できないので気をつけてください。
その4 年金保険の申請について
会社で厚生年金に加入していた人で、退職後次の会社に入社するまで期間がある場合は、以下の年金保険の切り替えをする必要があります。
メモ
①国民年金に加入
②家族の社会保険の扶養に入る
②の家族の社会保険の扶養に入ることが可能であれば、②を検討してみてください。
収入等の諸条件により、②が難しい場合は、①に加入することになります。
私の保険料は、月々16,540円でした。
支払い方法は、年金保険料については、クレジットカード払いが可能なのでクレジット払いにしています。
せっかく払うのであれば、ポイントがつけられるクレジットカード払いの方がいいですからね。
申請手続きは、お住いの市区町村役所で申請します。
原則は、退職後14日以内に申請してください。
注意点としては、国民年金に加入することを忘れることです。
場合によっては、遺族年金や障害年金を受け取れなくなる可能性があります。
遺族年金とは、35歳で2歳の子供を残して亡くなった場合、遺族年金(年間約100万円)が支給されます。
障害年金とは、何らかの事情により障害者になり、日常生活が困難になると障害年金が支給されます。
このような、万が一の保険なので、忘れずに手続きしましょう。
その5 確定拠出年金の移換について
先ほどの、健康保険、失業手当、年金保険に比べると優先順位は落ちますが、もし、前の会社で確定拠出年金(401K)に加入していたならば、確定拠出年金の移換手続きをする必要があります。
確定拠出年金(401K)は、毎月積み立てを行い、65歳以上になったら年金として受給できる仕組みです。
退職後、6ヶ月以内に移換する必要があります。
その6 税金について
税金は、主に所得税と住民税で分けて考える必要があります。
1)所得税
年内に再就職しなければ、確定申告が必要となります。
所得税はあらかじめ1年の総収入を想定し、それを月割りにして源泉徴収されています。
したがって退職後に1カ月以上の失業期間(給与をもらっていない期間)があるなどの場合は、所得税を多く納めていることになります。
その余分に支払った所得税は還付を受けることができますが、そのための手続きは年内に再就職したかどうかで異なります。
年内に再就職した場合:再就職先の会社で年末調整を行います。生命保険・医療費等の各種控除証明書と以前の会社の源泉徴収票を提出して手続きしてもらいましょう。
年内に再就職しなかった場合:翌年の確定申告の時期(2月以降)に居住地を管轄している税務署で確定申告を行います。
2)住民税
住民税は1月から12月までの1年間の所得に対して課された税額を、翌年6月から翌々年の5月までに「後払い」で納める仕組みとなっています。
在職中は給与天引きによって納税しているため、住民税を納付していると意識していません。
だから、退職後は支払いの区切りである5月までの残額を自分で納めなければなりません。
納税方法は退職の時期によって異なりますので注意しておきましょう。
6〜12月に退職した場合:
前年の所得に対して課された税額のうち、翌年5月までに納めるべき残額を、退職時に一括で支払うか分割で支払うか選択し、退職する会社に伝えます。
一括の場合は、最終月の給与や退職金から住民税の納税額を天引きするなど、方法は会社と相談してみましょう。
分割の場合は後日役所から送られてくる納税通知書に従って自分で支払います。
1〜5月に退職した場合:
前々年の所得に対して課された住民税の税額のうち、5月までに納めるべき残額を退職時に一括で支払います。
6月1日付で再就職している場合、前年分の住民税は転職先企業での給与から天引きとなりますが、そうでない場合は役所から送られてくる納税通知書にしたがって自分で納税します。
その7 上記事務処理以外にしたこと
おまけです。
上記手続き以外に私自身が行動したことをメモしておきますね。
メモ
・歯医者、病院で検診
・断捨離
・旅行
・読書
・資産状態確認
・独自ドメインでメールアカウント作成
・歯医者や病院で検診
普段、働いていた時には、あまり体のメンテナンスをしていませんでしたが、これからは自分の体が資本です。
だから定期検診に行きました。
しかも、客先常駐していたときは、客先現場近くの病院に行っていましたが、これからは自宅近くの病院に行くことになります。
だから、これを機会に病院について色々調べて、良さそうな病院に行って検査を受けました。
今後は、そこの病院をかかりつけの病院にしたいと思います。
・断捨離
コロナで今年の4月からテレワークになったため、部屋の掃除はしていましたが、フリーになると時間があるので、部屋にある不要な物を断捨離しました。
昔の会社関係の書類や、全く読んでいない本等があったので処分しました。
また、ソファ等も捨てて自宅を少しでも広く使えるように整理しました。
スッキリして気持ちがいいですね。
・旅行
働いていた時は、ほとんど旅行していませんでしたが、gotoトラベルが10月から始まったので、旅行に行きました。
しかも平日に行けるので、ストレスなく旅行できました。
・読書
会社員時代も読書はしていましたが、こんなにまとまった時間もなかったので、今まで読んでいない本を一気に読みました。
・資産状態確認
現時点の資産を確認しました。
そして、フリーになったので、今までの会社員用のポートフォリオを組み直しました。
具体的には、当面の生活費を工面するために、今まで投資信託や株式に投資していた分をお金にしました。
・独自ドメインでメールアカウント作成
連絡用に、新しいメールアドレスを作成しました。
いかがでしょうか。
この3ヶ月間は会社員時代には出来なかったことや、面倒だったことをやってみました。
そのおかげで、身も心もスッキリすることができました!
まとめ
今回は、手続きがメインなので、面白いブログにはなりませんでしたが、早めに手続きをしないと損をしてしまうケースがあるので、注意してください。
最後にまとめておきます。
・健康保険で任意継続を選択する場合は、退職後20日以内に手続きが必須です。
もし、期限をすぎた場合は、国民健康保険の手続きを行うことになるので注意してくださいね。
私の場合は、年間12万円を節約できました。
・失業手当の支給は、申請が遅くなればなるほど、遅れます。離職票が送られてくるのは退職後に交付されるので、忘れてしまう人もいます。郵送され次第できるだけ早く手続きをするようにしましょう。
・国民年金に加入する手続きを忘れないでください。
私は忘れていて、退職後1ヶ月後に市区町村役所に行ったら、
「このままだと障害年金も遺族年金も受けられなくなりますよ」
と注意されました。
退職後の優先順位が高いのは上記3つです。
この3つを忘れずに手続きが出来れば、他のことはゆっくりと進めればいいと思います。