✔︎読者の悩み
・会社やお客様どう伝えればいいの?
・家族には伝える?
・仕事は続けられるの?
こういった疑問に答えます。
✔︎本記事の内容
ポイント
1.客先常駐SEがうつ病と診断されたらやるべきことをまとめました
2.私の体験談
3.うつ病にならないためには
この記事を書いている僕は、私自身も軽度なうつ病と診断された経験があります。
また、過去10人以上うつ病と診断された社員の相談等も受けた経験があります。
こういった僕が解説していきます。
1.客先常駐SEがうつ病と診断されたらやるべきことをまとめました
メモ
①病院(心療内科)から診断書をもらう
②家族に話す
③自社の上長に診断書のコピーを渡す
④管理職を交えて自社で対処を検討する
⑤自社の営業からお客様に説明してもらう
(通常は営業がお客様に説明し、現場の業務は一旦終了になります)
⑥現場の入館証、携帯電話等の貸与物品は現場に返却
⑦自社の待遇の確認(就業規則や上長に確認)
順番に説明します。
①病院(心療内科)から診断書をもらう
通常は、頭痛や吐き気、不眠症などの症状が出てから病院に行きます。
まずは、内科などに行き、原因が分からないので、念のため心療内科に行きましょうと言われて、心療内科で「うつ病」と診断されることが多いです。
その際に、必ず診断書を書いてもらいましょう。
会社としても、診断書がないと判断できないので。
よくあるのが、診断書をもらいに、もう1度病院に予約したところ、患者が多くて1ヶ月以上も待たされるということもあるそうです。
だから、病院で診断が出たら、診断書は必ずもらってください。
②家族に話す
診断結果を問わず、家族には話しましょう。
事前に家族に言った方が、スッキリして心理的負担も減るからです。
私も、家族に話そうか迷いましたが、事前に話したおかげで、後々の退職までがスムーズに進みました。
③自社の上長に診断書のコピーを渡す
もし、診断結果が「1ヶ月間の休養を命ず」とあれば、速やかに自社の上長に説明してください。
私の場合には、順序を間違えて、自社の上長に説明する前に、私が直接常駐先のお客様に説明してしまったので、後々こじれてしまいましたので。
④管理職を交えて自社で対処を検討する
診断結果によって対応は変わると思います。
例えば、「環境を変更した方がいい」などの診断結果であれば、異動等の処置になろうかと。
「1ヶ月間の休養を命ず」などの診断結果であれば、自社で休職対応になると思います。
⑤自社の営業からお客様に説明してもらう
休職の場合は、営業がお客様に説明し、現場の業務は即時終了になります。
異動等の処置をする場合も営業がお客様に説明し、現場の業務はなるべく早めに終了する方向で調整すると思います。
⑥現場の入館証、携帯電話等の貸与物品は現場に返却
現場終了時は貸与物品の返却や、誓約書(守秘義務)の提出を行います。
⑦自社の待遇の確認(就業規則や上長に確認)
働けない状況であれば、通常は有給休暇があれば、それを利用します。有給休暇が無くなった後の待遇については自社と相談になります。
その際、可能であれば長期休職をお勧めします。
働ける状況であれば、新しい現場が決まるまでは、自社で待機となります。大抵は、有休消化してお休みをもらうことがほとんどです。
実際に、私が今まで見てきた中で、休職せずに、騙し騙し働き続けてよくなった試しはありません。
また、一旦休職して1ヶ月や2ヶ月で復職しても、半年くらいでうつ病を発症することもありました。
だから、できる限り長期休職をお勧めします。
2.私の体験
それでは次に、私自身の体験を説明します。
私は、約1年前に「遷延性抑うつ反応」という診断をもらいました。うつ病ではなく、その一歩手前の病気です。
私の症状としては、以下の通りです。
・目が虚ろになる
・ため息ばかり出る
・奇声を発する
人によっては、以下の症状も出ます。
・日曜日になると、明日のことを考えて憂鬱になる
・満員電車に乗れなくなる
・月曜日や休み明けに発熱、頭痛がある人
仕事にも以下の影響が出ました。
・人に仕事を振れなくなる
・人と話すときに声が小さくなる
・周りの目が気になる
・感情的になる
まとめると、
・自分に自信がなくなる
・仕事に対してやる気が出ない
段々と追い込まれていく感覚です。
当初は、
自分のやる気が足りないのではないか?
自分の能力が足りないのではないか?
もっと視野を広げなければ
と考え、本を読んだり、自己啓発に励んだりするのですが、一向に好転しません。
もともと土日や平日の夜中まで仕事をしていたんですが、更に追い込んだため、余計に精神的に負担になったのかもしれません。
そこで、このままだとマズイと思い、もしかしたら?と自分の対応は早かったです。
今まで自分の部下で同じような病気になった社員が何人もいたからです。
すぐに心療内科に行き、診断書をもらいました。
私の場合は、軽症だったので、環境を変えたり、仕事量を減らすことで一旦は様子見との診断でした。
そこで、役職や営業、人事の仕事から降りました。
そこから土日や平日の夜の自社業務が無くなったので、肉体的にも精神的にも楽になりました。
そこで、冷静になった上で、原因を考えました。
考えられる原因としては、
・仕事を楽しいと思えなくなったこと
・家族の体調が悪くなったこと
・自分の視野が狭くなったこと(会社以外の選択肢を考えなくなったこと)
などがありますが、正直1つに絞れません。
ただ、今思えることは、今まで会社員で我慢や忍耐していたことが溜りに溜まって自分の中で爆発したのかなあ?
と。
逆に、今はノーストレスなので、会社を辞めるいい「きっかけ」をいただいたんだと捉えています。
3.うつ病にならないためには
それでは、うつ病にならないためにはどうすればいいのか?
ストレス解消に体を動かすなども大事ですが、以下の2つの考え方をお勧めします。
その① いつも2つの選択肢を持つこと
その② どうしようもなければ、「逃げる」こと
その①については、選択肢を持つことで、視野が広がるし、切羽詰まった状態ではないからです。
精神的に安定します。
私自身も、20代の頃から会社だけでなく、起業するための準備をしたり、副業を試みたりしていました。
ただ、40代も中盤に差し掛かり、転職も難しい年齢になり、独立する熱意も無くなってきて、自社で骨を埋めようと思ってから、気持ちが守りになった気がします。
会社一択になってから、息が詰まってきました。
だから、自分の中で何個か選択肢を持ちながら生きていくと精神衛生的に安定すると思います。
でも、50歳に近づくと、独立や起業は年齢的に厳しいんじゃね?
現実的に選択肢にならないと思うかもしれません。
だから、その②の早めに「逃げる」ことをお勧めします。
「逃げる」と言うと、後ろ向きな意見と思われるかもしれませんので、言い方を帰ると「違う環境に移動する」でもいいです。つまり、「そこしかない」と考えないことが大事です。
私自身も、このままだとマズイと考えて、心療内科に行きました。
心療内科に行けば、「逃げる」ための大義名分というか、仕事を辞められるという切符がもらえると分かっていたからです。
そこで逃げずに、踏ん張って頑張っていたら、余計に状況が悪くなっていたと思います。
そうなると、自分にとっても、会社にとっても、お客様にとっても、迷惑をかけます。
だから、一旦逃げるという行動が大事だと思います。
緊急避難的な考えですね。
その後、冷静になって、考えればいいだけです。
私も、役職や営業等の業務から離れて約1年間冷静になって考えて、やっぱり会社員として従来通りの仕事をするよりも、フリーになった方が自分にとっても、家族にとっても、プラスだと判断することができました。
このように、いざとなったら「逃げる」という選択肢を持っていてもいいと思います。
自分に合わない環境にいたら、自分だけでなく、周りにもいい影響はないと思いますので。
最後にまとめます。
メモ
・うつ病等と診断された場合の対応方法については、順番を間違えないようにしましょう。客先常駐しているSEの場合、自社だけでなく、お客様もあるので。
・原因不明の症状が出た場合は、心療内科で見てもらいましょう。
・普段から選択肢を持ちましょう。
・「逃げる」という判断もアリです。緊急避難して冷静に考える時間を作りましょう。